実はこのオートバイ、ヤフオク仕入れ。
多数ある画像を隈なく眺め、質問もして状態は良さげと判断。
車検も付いており、名変のみでしばらく乗れそうだったので購入を決める。
しかし、所詮はアマチュア。見極め甘く古いドカの洗礼を受けてしまった。
外装はきれいだったが、全体的に画像には見えない腐食が多かった。
ベアリングは全滅、キャブ不調、油分カラカラ、サス抜け、消耗品は総交換。
残り数か月の車検はいったん切って、総メンテナンスに入る。
パーツ代だけで26万円ほどかかったが、なんとか仕上げて乗り出すも、
エンジンの好不調の波が激しかった。とくに低気温では回転がガクガク
して普通に走ることができなかった。
それでもトータル1万キロほど乗ったのだが、冬の山道でコケて痛い出費。
人間の修理費にも15万円かかる(笑
そして、いよいよバーチカル側シリンダーに致命的な不具合が現れる。
仕方ないので、エンジンを分解してみることに。
初めて見るデスモ機構。
眺め楽しみながらじっくり時間をかけて組み立てる。
結局、原因らしきはリング摩耗(オイルがすぐに真っ黒になる。また
オイル上りも起こっていたと思われる)、バルブクリアランス過多が
はっきり見て取れた。それにより圧縮漏れと燃焼不良によるカーボン
発生でプラグの煤がひどく、火花が飛ばなくなるという現象が起きたと推測。
よって排気ガスもガソリン臭がひどかった。
加えて、長いマニホールドのせいで低気温で気化しづらいことが重なり、
冬はとくに不調だったと思われる。
【これまで交換したもの】
・エンジン除くほとんどのベアリング ・シリンダー&ピストン&リング(すべて新品)
・タイベル ・ステアリングステム(腐食のため)
・ブレーキマスターインナー ・クラッチマスターAssy
・チェーン、スライダー、スプロケ ・タイヤ、Bパッド前後
・ブレーキ&クラッチホース ・ケーブル、コード、ホース類
・エアフィルター ・スイングアーム(腐食のため)
・ハンドル(曲がりのため) ・ヘッドライト(部分破損のため)
・キャブ内部パーツ ・G/K、シール類
・バッテリー、バルブ類
【そのほか作業】
・エンジン腰上組み直し ・RオーリンズOH
・セルモーター内部交換 ・シート張り替え
【費用】
車体(送料込み)¥225,000
乗り出し前整備(オイル、タイヤ、車検含む) ¥283,000
エンジン修理・調整 ¥110,000
計618,000円
おまけ:転倒修理 ¥65,000
とにかく純正パーツが高い。しかし、シリンダーセットは正規25万円のところ、
デッドストック品を4万円で購入することができた。
4万円といえば、このモデルではピストンリング1台分の値段でしかない。
オーリンズ以外、工賃は0円。丸投げしたらちょっと怖い。
かつてのショップのメカさんの言葉が忘れられない。
「このモデルを買うとわかっていたら全力で止めましたよ!」と(笑
今回、長々と綴った750SSの修復記事は、はっきり言って失敗談ですが
趣味の範囲でなかなか楽しい時間を過ごしました(ヒマだからね)。
しかし、良いお店に出会えたら、良い買い物もできますよ(終
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